2019年4月26日(金)、中野ブロードウェイの4階にあるGALLERY リトルハイまで鉱石ラジオなどで知られるアーティスト小林健二さんの展示会 『Crystal Specimen-結晶標本』に行ってきました。
小林健二さんの展示会へは、2017年に開催された『Kenji KOBAYASHI Solo Exhibition』ぶり。
アーティスト小林健二さんの作品というと、絵画、造形、音楽、映像、鉱石ラジオなど多岐にわたる作品群がありますが、今回の展示のメインはずばり結晶。
148点にも及ぶ小林健二さんが育て上げた魅惑の結晶たちが無数に鎮座していました。
中野ブロードウェイに通い続けて早20数年。仕事や家庭で忙しく年々ブロードウェイに足を運ぶ機会が減っているとはいえ、行けば隅々まで練り歩く僕ですが、何気にリトルハイに踏み入れたのは今回初めて。
リトルハイは過去に井口真吾さん、空山基さんなどの個展も開催されていたと知って非常に後悔。今後はまめにチェックしなければと思いました。
さて、そのリトルハイの敷地をまたぐと早速無数の輝きが目に飛び込んでくる。
148点にも及ぶ、地球の至宝たち。
上の水色の結晶をながめていると、次第に神秘的な塔塚に見えてくる。
それぞれが自己主張している多彩な結晶たち。呼吸をしている植物のよう。
たむらしげるさんの作品の風景に登場しそうなニョキニョキ育ったクリスタルたち。
真っ二つ?に別れたきれいなV字の結晶は、決して仲がわるくなったのではなく、平等に分け与えることの象徴なのだ。きっと。
上の鉱石は、絵画の中に描かれている「窓」に見えてきた。そしてその先には見えるのはまた窓。いつまでも遠くを見つづけることが大切なのだと考えさせられた。
撮影がへたっぴなので画像だと毒々しく見えけど、岡本太郎さんの作品みたいに生命感にあふれている真っ赤な結晶でした。
この辺りから、盆栽を眺めている時と同じ気分に気づく。
そして、あらためて地球人でよかったと気づく。
レモンスカッシュが飲みたくなるような黄色い鉱石群に目を奪われていると、ギャラリーのスタッフさんが特殊な紫外線のライトを鉱石の上から照らしくれた。
感動。これには他にいらしたお客さんと一緒に驚いた。
真っ暗闇の中で見たらさぞ素晴らしい光景だろうと思った。
そして、今回の展示会は結晶だけでは終わらなかった。そう、あの神々しき天体・・・。
出ました。土星が住んでいる黒い箱(と、いつも僕は勝手に呼んでいます)。
しかも今回は2機。覗き込むと土星は生きているかのようにゆっくりと自転していました。しかし、この土星生成装置は一体どうやって制作されているのだろう?
物販コーナーには小林健二さんのアートブックなどが多数。
黄色い封筒に入っているのは鉱石を撮影したポストカードのセット。
感想
小林健二さんとは同じ星に住み、同じ時代に生きているのに、なぜか作品を通じて地球と宇宙、神と人間、今と昔を行き来しているような不思議な関係性を体感してしまう。
今回、個性のある結晶たちからは、生命力と、舐めたら甘そうな懐かしさをもらった気がする。
Crystal Specimen -結晶標本-
会期
2019年4月26日(金)~5月7日(火)
12:00~19:00(最終日17:00まで) 休廊なし 入場無料
場所
GALLERY リトルハイ(中野ブロードウェイ4F)
東京都中野区中野5−52−15 中野ブロードウェイ 4F
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