海が見たい。
カワイハルナさんと本個展を知ったのはいしいひろゆきさんのツイッターのタイムライン。
DMに描かれていた海が見える風景の一部に惹かれました。
この日は内林武史さんの展示とハシゴだったのですが、偶然にもお二人のテーマの一環が「記憶」で、感慨深くなりそうななにかを予感。

会場である秋葉原のパークギャラリーへ行くのは初めて。公園横にある素敵な佇まい。
いざ。
カワイハルナ 個展「海を見る」
こじんまりとした空間に、存在感がある8点の風景が並ぶ。

夏っぽい青空の中、壁にタオルが掛けられ、関係性が感じられない物が点々と存在する意味不明な風景。不思議と穏やかな風を感じながらここで寝っ転がりたくなる。

なんか奥行きを感じると思ったら、背面に画用紙、手前に透明アクリル板の2レイヤー構造。中央のオブジェに自然の影がついている。

「海はどこ?」とよく見たら丸い穴の向こうが海になっていました。

不思議なインテリアはキューブリックの映画「時計じかけのオレンジ」の一幕を思い出す。

カワイハルナさんが創造する世界はとても心地よさを感じる。作中によく登場するカーテンやタオルみたいな布で、清潔感と風を表現されているからだと思う。



力学や物理学が好きな方なのだろうか。整合性をとりたくなり考えこみながら見入ってしまう。
ポップでシュルレアなランドスケープ。
戦利品
カワイハルナさんの物販はなく今回の個展のDMと、いしいひろゆきさんのZINEを購入。
ですが、会期中に発注すると、受注生産で今回の個展で展示されている原画のポスター(原画実寸)を3,000円で購入できるそうです。
そういえば、本個展に行くきっかけとなったDMに描かれていた絵はどこだ?
と思ったら、いちばん最初に観た「風が通る場所」の作品に似ている。しかし、雲やタオルの形が若干変わっているし、無いはずのオブジェクトが「風が通る場所」にはある。
最初は「きっと未完成の状態でDMに使用したのだろう」と思ったけど、そうではない。どちらも同じ記憶であり、同じ風景。どちらも完成品。と、解釈しました。
これからもますますカワイハルナさんの展示に足を運びたいと思いました。
カワイハルナ個展「海を見る」
http://park-tokyo.com/post/165279496681/kawaiharuna
PARK GALLERY
東京都千代田区外神田3-5-20
会期:2017/10/11(水)~2017/10/22(日)
時間:13:00~20:00
休館:月曜日・火曜日