映画『めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー』

ザ・レジデンツのドキュメンタリー映画「めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー」原題:Theory of Obscurity: a film about The Residentsを観に、渋谷はシアター・イメージフォーラムへ7月8日(土)へ行ってきました。

 

シアター・イメージフォーラムへは2001年の『殺し屋1』実写版を観に行った以来でじつに15、16年ぶり。

 

レジデンツ初のドキュメンタリー映画ということで、この情報を知った時は興奮しました。

 

 

ザ・レジデンツとは

レジデンツのことを簡単に説明しますと、アメリカ西海岸を拠点に70年代から今も活動しているバンドです。

 

ここまではよくあるプロフィールですが、奇妙奇天烈な音楽、目玉のマスクにタキシードという格好をしてメンバー全員の素性が明かされていない、まさしく「正体不明」というのが他のバンドと違うといったところですかね。

 

日本だと、デビュー当時の宇多田ヒカルのプロモーション戦略を思い出しますが、レジデンツはそれを40年間も貫いていて、現在進行形なのです。

 

彼らの匿名性理論、曖昧理論(ファジー理論とは関係ない)は、人を惹きつける力があり、未だ多くの熱狂的なファンを抱えています。とはいえ、誰もが知るようなメジャーな存在ではないので、どのくらいのファンがいるかは解りませんが。

 

今年の3月にBLUE NOTE TOKYOでの再来日は都合がつかなく断念。それから本ドキュメンタリー映画の情報を耳にし、必ず行こうと思っていました。

 

今回の映画では、謎のサポートメンバーのギタリスト「スネークフィンガー」の映像が観れるのでは?レジデンツの正体が誰なのか?その手がかりを期待していました。




スネークフィンガーの貴重な映像は?

「スネークフィンガー」のフィリップ・リスマンは、チリ・ウィリ&レッド・ホット・ペパーズというパブロックバンドで活動する傍、スネークフィンガー名義でソロ活動。さらにレジデンツのサポートメンバーでもありました。

 

(そういえば、レジデンツが好きな電気グルーヴの曲でスネークフィンガーというのがありましたね)

 

クラフトワークのMODELのカバーと、レジデンツ名義でのローリングストーンズのサティスファクションのカバーでの、あのアイシーなギターソロは最高に好きです。

 

そのアヴァンなギタープレイが観れるかも?と期待してましたが、残念ながら拝めず。

 

登場したのは、レジデンツのボーカルがライブ時に着ていたTシャツの、スネークフィンガーのChewing Hides The Soundのジャケのプリントくらい。

 

でも、レジデンツのメンバーのスネークフィンガーに対する想いが伝わり、感動を覚えました。

 

レジデンツの正体が誰なのか?

以前、僕の音楽仲間の間でも、そのことを議論した思い出があります。

 

プライマスのレス・クレイプール?いやいや、全員、クロマニヨン(ニューヨークのフリージャズレーベルESPから1969年にデビューしたグループ)が前身なのでは?先ほど、手がかりが掴めればと書きましたが、この映画を観終わってからは、そんなことはどうでもよくなりました。

 

仮に、レジデンツの正体が誰なのか?もうありえないけどジョージ・ハリスンなのか?無名の人なのか?それを知った時点で、レジデンツではなくなると思ったからです。

 

その謎に満ちた状態だからこそ、数倍の魅力が発揮される。

 

だからもうレジデンツの正体には興味がなくなり、引き続き彼らの表現全体を楽しむことにしました。

 

最後に、そもそも質(レジデンツの場合、高い音楽性と芸術性とパフォーマンスなど)に魅力がないと、ブランディングというのは成功しないものなのだな再認識しました。

 

これが目玉論てやつか。

 

お土産に、公式パンフを購入し、レジデンツのガチャポンもやってみました。

 

レジデンツのガチャガチャ

 

当たったのは目玉のスーパーボールと、ステッカー。
連れはトートバッグが当たりました。

 

レジデンツめだまろん公式パンフ

 

パンフは読み応えがあるインタビューや、ジャケ原画やアセテート盤の写真が多く掲載されててマニアよだれものの内容。

 

映画「めだまろん/ザ・レジデンツ・ムービー」オフィシャルサイト

 

以下劇場情報

【東京】シアター・イメージフォーラム 公開日:7月1日(土)〜
【愛知】名古屋シネマテーク 公開日:7月22日(土)〜
【大阪】シネ・リーブル梅田 公開日:7月8日(土)〜
【兵庫】元町映画館 公開日:9月2日(土)〜




 

Webサイト改修時のコンテンツの精査とヒアリング

Webサイトの新規案件の時だけでなく、全面リニューアル(以下、改修)の時にも「コンテンツの精査」という作業を行なっています。

 

僕は、精査という言葉は「吟味する」「調査する」「念入りに調べる」という意味合いのもと行なっているのですが、中には「削除する」「省く」「削ぎ落とす」という勘違いした意味が先行している社員がいて、コンテンツの精査について考え直してもらったことがありました。

 

現在のコーポレートサイトの王道的デザインなのかわかりませんが、既存のコンテンツを排除し、実績・強み・サービス紹介というラインナップのトップページデザインにまるっと変更しようとする社員に待ったを掛けたのです。

 

流行り廃りが激しいWeb業界です。悪い言い方をすれば”古臭く見える”過去のWebデザインを見ると、ツッコミどころ満載に感じてしまうことはありがちです。

 

ですが、そこに落とし穴が待っており、過去の産物は何もかも否定的に感じてしまい間違ったコンテンツの精査を行ってしてしまう場合があるようです。

 

まだ技術の進歩が発展していなかったり、UXデザインが浸透しきれていない時代のもの、古臭い、一見時代遅れな見た目に思えるデザインに惑わされ、コンテンツの必要性まで否定してしまわないようにしなければなりません。

 

僕は、アナリティクスなどのデータを拝む前に、前任のWeb屋さんがどういう意図でこのデザイン設計にしたのかを考えます。

 

忘れる前に一つ。僕は必ず前任のWeb制作者に敬意を払った気持ちで調査します。

 

何故なら、同業者だからです。Webサイトというビジネスの成果向上・課題解決のためのツール(成果物)を作り上げるのが簡単ではないと思っているからです。

 

話を戻しますが、きっと前任の方々も当時何か考えがあってこのデザイン設計にしたのだろうと思いながら睨めっこしていると、やはり導線らしきものが浮かび上がってきたり、配置されているコンテンツが有用であったり、適材適所なのだと判断できることがあります。

 

この後に解析データ(数字)で裏付け、改善ポイントを固めていきます。

 

そうすると、「もう少し見やすく解りやすく操作しやすくしてあげよう」で済む場合があります。

 

無駄なことだけはしたくないです。

 

それと、クライアントとのヒアリングも何より重要です。

 

サイトのリニューアルの目的を聞いても、肩透かしな返答が返ってくることがあります。

 

よくある例として、

 

「とりあえず、いろいろ老朽化してるので今風に一新したいです…」という言葉の本音には「うまく言えないけど、何とかしてくれる?」という本音が潜んでいる可能性があります。

 

すなわち、「何とかしてくれる?」=「世間からいい感じに思われて、なおかつ商品やサービスを広めてくれ。そして売れるようにしてくれ。」ということだとも読み取れます。

 

最近では、一般企業でもWeb担当者がいたり、普通にWebに詳しい人もいますが、多くは自サイトの現状の戦略的デザインを知らないクライアントもいます。

 

単に今風にするという着せ替えだけでは、成果向上・課題解決には繋がりにくいです。

 

新規案件などWeb制作全般で言えることですが、クライアントはこちらに身をゆだねている訳ですから、真意を読みとらなければなりません。

 

Webサイト改修時のポイントは色々ありますが、僕は以下の2点を忘れずに心がけています。

 

  • 前任のWeb屋さんの設計思想を読み取る。
  • クライアントの本音を読み取る。

 

経験を積まなくては身につきにくい技ではありますが、それが改修の難しいところであり、楽しいところでもあると思います。




 

WordPress マルウェアの確認と駆除作業(リダイレクトスパム)




 

先日、あるマルウェアを駆除した時(リダイレクトスパム)の事例です。

 

この記事を読んでいる人は、WordPressで制作されたサイトのマルウェア感染早期解決を望んでいると思いますので、とりあえず最低限の状況と今回の駆除方法を足早に書いていきます。

 

【状況】

  • WordPressで制作。
  • クライアントのコーポレートサイト。
  • 先方のWeb担当者が不在。
  • (上記事情により)Google Search Consoleで確認できない。
  • よって、Googleからのマルウェア感染の通知が受けられない。

 

【症状】

  • 検索からアクセスすると、ある外国のサイトにリダイレクトされる。
  • リダイレクトされるのはトップページのみ。
  • 下層ページは検索からでも正常に飛ぶ。
  • URL直打ちだと、正常にトップページに飛ぶ。

 

 

きっかけは、たまたま検索して発覚。アクセスしたら以下のサイトにリダイレクトされるようになっていました。

 

 

【ウイルスの確認作業】

いくつかの有名な無料ウイルスチェックWebサービスでスキャンしてもウイルス感染した結果は出ませんでした。

 

出力されたhtmlコードをデベロッパーツールで調べても異常無し。

 

あきらめずにコツコツと使用しているテーマテンプレートファイルを開いて調べてみたら「footer.php」に身に覚えのない大量なコードを発見し、ゾッとしました。

 

 

「footer.php」の上記のコードを全て削除しファイルを上書いてみましたが、状況は変わらず。




【プラグインExploit Scannerで検知成功】

続いて、WordPressのウイルス検知プラグイン「Exploit Scanner」をインストールし、有効化してデフォルト設定のまま「Run Complate Scan」を押して再調査。

 

活躍している主要プラグインの中から黄色くハイライトされたeval関数などが検知されましたが、それはともかく左側最上部に身に覚えがないコアファイルらしきものが検知されてました。これがとても怪しい。

 

 

wp-admin/w-login.php

 

wp-login.phpに似せた、怪しいファイル名。これは気づきにくい!

 

 

この「w-login.php」ファイルをエディタで開き、リダイレクトされるURLを検索に掛けたら、127行目にいました。

 

 

デフォルトではWordPressのコアファイル群にこの「w-login.php」といファイルは存在しませんので削除。

 

以降、リダイレクトはされなくなりました。

 

【解決法まとめ】

  • 「footer.php」などのテーマテンプレートファイルに異常がないか確認。あれば削除。
  • ウイルス検知プラグイン「Exploit Scanner」で確認。
  • wp-admin内に「w-login.php」があったらの削除。

 

今回、僕と同じような感染症状の方に役立ってもらえたらと思います。

 

【追記 2017年6月12日】

後で気づいたのですが、「header.php」にも身に覚えがないプログラムが仕込まれていました。念のため該当部分のソースコードを削除しました。

 

【追記 2017年6月14日】

上記駆除の2日後、「footer.php」や「header.php」への書き換えは起こりませんでしたが、まとも「wp-admin/w-login.php」が仕込まれており、例のサイトへリダイレクトされてしまいました。

 

「wp-admin/w-login.php」を削除したら直りました。

 

ログインURLの変更と、ユーザー名・パスワードの強化対策を行い、様子を見ています。

 

また、再発した際、セキュリティホールを発見した際は、ここに追記します。

 

こちらの記事も読まれています。
「WordPressを守ろう!セキュリティの最新トレンドと対応事例」で得た対策と知見

さくらレンタルサーバーで特定のIPアドレスからのアクセスをブロックする方法




横尾忠則 HANGA JUNGLE 展

横尾忠則 HANGA JUNGLE 展



 

15年ぶりの極彩色な非現実的世界へ。

 

2014年に行きそびれた「谷中安規展」のリベンジも兼ねて、町田市立国際版画美術館まで行ってきました。

 

横尾忠則さんの展覧会に来たのは現代美術館で行われた「森羅万象」以来だからおよそ15年ぶり。

 

久しぶりにあの非現実的な世界観を体験したかったのと、新作を含む大御所様のほぼ全ての版画作品が展示されると聞いて行くしかないと思っていました。

 

 

来てよかったー!!と、いきなり強烈な作品群。

 

 

以下、画像は順不同です。




 

 

神秘的な世界観の作品は前田常作さんを思い出す。

 

 

70年代、横尾先生は入院生活や親交関係にあった三島由紀夫氏の死によって精神的に辛い時期を過ごしたそうです。

 

その辛い世界から抜け出すために、桃源郷的な作風を数々と生み出しました。

 

 

さらに70年代といえばヒッピーカルチャー。作品からは、それらのバックグラウンドも強く感じます。

 

 

そしてTadanori  Yokooといえば……

 

 

妖しくてアングラなErooos!!!

 

横尾先生の総天然色な作品イメージからかけ離れた落ち着いた作品もありました。

 

奥様をモデルにデッサンした「Yasue」シリーズや、女性の後ろ姿シリーズの「Hair」「Head」など。

 

 

Y字路が特にそうですけど、横尾先生の多様なパターン化したシリーズものは飽きがこなく楽しめる。

 

いっけん版画とは思えない仕事、そしてまさに密林に迷い込んだような作品点数のボリューム感。

 

 

(まあ、もう出口なんか見つからなくてもいいや)

 

 

さらに横尾先生といえば予想外な展開のコラージュ作品。

 

 

昔からこの女達のシリーズ好き。

 

 

よ〜く見るとたくさんの切手。

 

 

寺山修司や唐十郎、土方巽などのアングラ感満載のポスター。今回「天井桟敷」は展示されてなかったなー。

 

 

最後にスタンプを押して帰りました。

 

 

一言で感想を言うと「サイケデリック!」若かった15年前から良くも悪くも成長していない自分。

 

シルク、木版、銅版、オフセット……あらゆるプリント手法を駆使し、横尾忠則だからこそ創造できる超版画の世界。

 

以前、色校正会社の知り合いが「横尾さんは色や刷りにとても厳しかった」と言ってたのをふと思い出した。

 

印刷業界の人がビビるくらい、今回の展覧会でその極道っぷりをもろに感じます。

 

自分がしたいことをしていれば評価などは気にならない。評価を気にしている段階ではまだ自分がしたいことが本当にできていない証拠だと思う。

 

横尾忠則さんのこの言葉は本当に好きで、今の自分の仕事にも生きている。

 

展覧会公式カタログが我らが国書刊行会から出ています!
掲載点数のボリュームはもちろん、1ページに大きく印刷された迫力あるページも多く充実した内容。

横尾忠則全版画 HANGA JUNGLE 公式カタログ

 

【横尾忠則 HANGA JUNGLE 展】
会期:2017年4月22日(土)~6月18日(日)
会場:町田市立国際版画美術館
休館日:月曜日
時間:平日 10:00~17:00 (入場は16:30まで)
土・日・祝日 10:00~17:30 (入場は17:00まで)
Webサイト

 

次の巡回先は神戸にある横尾忠則現代美術館です。
2017年9月9日(土)~12月24日(日)




 

「ロシアの装丁と装画の世界」図録

「ロシアの装丁と装画の世界」図録



 

先日行ってきた「ロシアの装丁と装画の世界」展の図録です。展示会場の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」で購入しました。

 

「ロシアの装丁と装画の世界」展の記事

 

「今後、こんな沢山の旧ソ連時代のロシアの本を譲り受ける事はないと思うので、今回の展示に合わせ何らかの形として残しておきたかった。」

 

と、本展示会の主催者であり、本書の発行人である「えほんやるすばんばんするかいしゃ」の店主様からお話を聞きました。

 

その時、(ナイス偉業!)と僕は心の中で叫びました。

 

この図録はアートブックとして楽しめ、デザイン参考書としても有用であり、旧ソ連時代ロシアの書物の装丁画図版がこれだけまとまった数でなかなか見る事ができない、それだけ貴重な資料でもあるのです。

 

 

これだけでもかなりの点数の図版が掲載されていますが、僕は欲を出して「シリーズ化したら次も買いますよ!」と言ったら、「本は相当な数があるので、当初、表紙と見返しを別々に集約する案もありましたが、それぞれが単調な内容になる可能性があるため、今回1冊にまとめました」とおっしゃってました。

 

この図録を見終わった今さっき、(ナイスUX!)(ナイス組版!)と僕は心の中で叫びました。

 

 

表紙画と見返し画はページ毎にランダムに掲載されており、その変化のお陰で飽きないどころか、ページをめくる度にワクワク感もあります。

 

表紙の図版にはドロップシャドウが掛けられていて作品が際立っています。

 

スズキコージさんっぽい雰囲気と力強さを感じる見返し。

 

SF系の本?ストレンジサイケポップっぽいアートワーク。

 

一瞬、真鍋博さんのイラストかと思った。

 

撮影と掲載のお許しをいただいたので、気づいたら30枚くらい撮っていました。載せたい図版が沢山あるのですが、キリがないのでここまで。あとは買ってからのお楽しみです。



本文中に文字は奥付手前のあとがきのみで、オールカラーの図版のみ。各図版には、その本のタイトルやクレジットといった情報は一切ありません。

 

「ロシアの装丁と装画の世界」展の記事でも個人的な意見として書きましたが、この展示の魅力は、中身の内容(情報)ではなく、自分が気になった魅力的な表紙や見返しから感じとる個人の「自由な想像」にあると思います。したがって、この図録もそういった情報が不要だと思うのです。

 

以下「えほんやるすばんばんするかいしゃ」より引用:

■タイトル: ロシアの装丁と装画の世界
■発行年: 2017年 5月20日発行
■発行 / 編集: えほんやるすばんばんするかいしゃ
■サイズ: 14.8cm×21.0cm
■ページ数: 128ページ
■無線綴じ(ソフトカバー)/カバー付き
■カバー / 本文: オフセット印刷
■掲載内容

展覧会「ロシアの装丁と装画の世界」の
図録として製作した冊子です。
表紙と見返しの図版のみで構成されています。
本のタイトル、著者名、画家名、発行年などの
文字情報の記載は一切ありませんのでご注意ください。

■図版掲載数:278点

< 内訳 >
・表紙(裏表紙、背表紙含む):200点
・見返し:78点

 

展示場で販売してますが「えほんやるすばんばんするかいしゃ」のECからでも購入できます。
http://rusuban.ocnk.net/product/8764

※発行部数は現時点で不明。

 

発行人の「えほんやるすばんばんするかいしゃ」店主様の試行錯誤と葛藤のお陰で図録も展示も素晴らしい体験ができました。




 

「ロシアの装丁と装画の世界」展

「ロシアの装丁と装画の世界」展



 

ここへ来るのはきくちちきさんの「ねこのそら原画展」以来約2年ぶり。

 

ロシアの素敵な装丁・装画の本達が集まった「ロシアの装丁と装画の世界」展を観に、高円寺にある絵本の古本屋さん「えほんやるすばんばんするかいしゃ」へ行ってきました。

 

えほんやるすばんばんするかいしゃ

 

一階の展示スペースに足を踏み入れた瞬間、ズラーっと目に押し寄せて来るロシア語の書物群。

 

 

50年代〜80年代までの旧ソ連時代の書物群。

 

(全く関係ないですけど、旧ソ連時代といえばブルガーコフの「犬の心臓」が好きです)

 

本の厚さもサイズもバラっバラ。そして「読んでくれ」と言わんばかりにワクワクする様々なデザインの表紙がズラリ。

 

ロシアの本

 

その統一感の無さと、圧倒的な未知の情報量が「まず何を」「どうすればいいのか」が解らなくなる程の興奮を覚えました。

 

これらは一体何の書物なのか?どの本も手に取って中身を確認したくなる衝動に駆られる。

 

いっけん、絵本?児童書?小説?アートブック?と思いきや、実はガイドブックみたいなのもありました。

 

 

中には、幻想的なイラストが描かれている本もありますが、ロシア語の文章で埋め尽くされている本もあります。

 

ロシア語を全く知らない僕には、パラパラ読んでも理解できない内容。

 

でも、この展示の魅力は、中身の内容(情報)ではなく、自分が気になった表紙から感じとる個人の「自由な想像」にあると思います。




英語ならともかく、ロシア語で書かれた予想できないタイトルだけど、素敵なフォントスタイル。

 

アート系のジン?かと思いきや中身はガイドブック?(笑)みたいな期待を裏切られる楽しみ。

 

あれは結局、何の本だったんだろうと解らないまま帰る楽しみ。

 

入り口から正面の棚は「見返しが素敵な本」という素敵なコーナー。

 

見返しが素敵な本

 

表紙よりもグッと惹かれる絵やパターンデザイン、テクスチャの見返しもありました。

 

今はWeb制作の仕事をしているけど、以前は印刷・製本の仕事をやっていた事があるので、”くるみ方”まで気になってしまいました。

 

そして装画コーナーの方がまた気になりだし、戻るの繰り返し。

 

因みに、展示物の本は自由に手に取る事ができ、気に入った本は購入もできちゃいます!

 

全ての本を確認したわけではありませんが、お値段は数百円から数千円程度(一部抽選販売)。

 

店主様の話によると、今日の展示物はごく一部らしく、出番を待っている本達がまだまだあるそうです。なので、訪れるたびに別の本が並んでいる可能性がありますね。

 

さらに嬉しい事に本展示会の図録も販売されていました。
これから見るのが楽しみです。
※この図録に関してはまた別の機会に書こうと思います。

 

「ロシアの装丁と装画の世界」図録

 

撮影も自由で、気楽に楽しめる展示ではありますが、主催された店主様から色々なお話を聞いた時、この展示会に対しての熱い思いと尽力を感じました。

 

とても面白いコンセプトで貴重な展示会。

 

グラフィック系のDTPデザイナーさんは特に楽しめるはず。

 

会期中に行けたらもう一度行きたい。

 

買いそびれた本があるので。

 

あのよく解んないガイドブックみたいなヤツ。

 

「ロシアの装丁と装画の世界」
http://blog.goo.ne.jp/nabusuraynohe

  • 会場:えほんやるすばんばんするかいしゃ(東京都杉並区高円寺南3-44-18 1階)
  • 会期:2017年5月20(土)〜2017年6月11(日)
  • 営業時間:14時~20時
  • 定休日:水曜

 

【追記 2017年6月18日】

「ロシアの装丁と装画の世界」が巡回することになったそうです!
http://blog.goo.ne.jp/nabusuraynohe/e/8d60b3f7ca5014cfc94bb165831d5463

 

「ロシアの装丁と装画の世界」巡回展
会期:2017年 6月30日(金) ~ 7月19日(水)
時間:11:00~19:00
定休:木曜
場所:紙片
広島県尾道市土堂2-4-9  あなごのねどこの庭の奥
http://trokkisk.wixsite.com/teraokakeisuke/blank

 




 

『インターネットマーケティング 基礎編』第2版(改訂版)




 

多分この本を購入検討されている方は、サーティファイ主催のネットマーケティング検定の資格取得を目指している方が大半だと思います。

 

かくゆう僕もその一人でした。

 

ネットマーケティング検定についての過去記事:

「ネットマーケティング検定 」サーティファイを受けてみた(1)

「ネットマーケティング検定 」サーティファイを受けてみた(2)

「ネットマーケティング検定 」サーティファイを受けてみた(3)

 

以前の記事でも書きましたが、この本は公式サイトからでも購入できますが、僕はAmazonのキンドル版で購入しました。

 

その際に気を付けなければいけないのが、Amazonには第1版と第2版(改訂版)が存在する事。当然第1版は内容が古いと思いますので、間違って購入しないように気を付けてください。

 

単行本(ソフトカバー): 332ページ
出版社: インプレス; 第2版
発売日: 2015/8/24
商品パッケージの寸法: 21 x 14.8 x 2.2 cm

 

以下の様に全12章+付録の過去問題で構成されています。

 

第1章
インターネットマーケティングを行うにあたって

第2章
インターネット技術概論

第3章
総論〜インターネットマーケティングの個別手法〜

第4章
インターネットリサーチ

第5章
プロモーション(PR/ブランディング)

第6章
インターネット広告

第7章
インターネットを利用した販売

第8章
効果測定

第9章
外注管理

第10章
各種ポリシー

第11章
関連法規

第12章
インターネットとコンプライアンス、CSR

付録
過去問題



マーケティングの基本的な理論から、Webビジネスにおいて必要な知識が広く得られます。

 

全体的な内容として、ネット(Web)マーケティングの資格の教材だけあって、ちょこちょこWeb関連の話が出てきます。一般企業でいきなりWeb担当者を任せられた人より、ネットリテラシーを要するWeb制作経験者の人の方が吸収が早いかも知れません。

 

特に第2章だけはWeb制作経験者にとっては、資格取得を目指す上で最も有利な内容かなと思いました。ネットワーク・OSのの基本知識、言語・SEO・制作ワークローを大体知っている人ならば斜め読みでも大丈夫な気がします。

 

Web屋である僕が苦手意識を感じた章は「第10章の各種ポリシー」「第11章の関連法規」。しかし、ブログやSNSなどインターネット上での画像や動画、音楽などの扱いについて勉強になりました。物を売ったり広めたりというノウハウだけでなく、この辺の知識はWebビジネスに関わる人にとって知って置くべきことです。

 

第9章の外注管理」に書かれていた内容は、Webディレクターの僕にとって為になる内容でした。Web屋の目線じゃない角度(Web制作会社への仕事の頼み方や選定方法など)の知識も学べます。

 

他の章はマーケティングの概念・理論・手法などで、Webマーケティングを継続していくための知識として楽しめました。

 

当然の事ながら、資格を取る為にはどの章もすっ飛ばす訳にはいきませんが、まず全章一読した後、興味がある章から順番に読み進めると良いと思います。

 

ネットマーケティングや、Webビジネスに必要なノウハウが幅広く網羅されているので、少しづつ苦手な章を無くしていくイメージで。

 

今回、サーティファイのネットマーケティング検定の資格を取得するために本書を購入しましたが、検定試験を終えた現在でも、この本のページはめくることがあります。

 

基本的なことが書いてあるので。




Macでトロイの木馬ウイルスが検出されました。とさ。




 

会社を離れてMacbookを開きリラックスムードのノマドワーク。この至福の時間にそれは起きました。

 

Twitterのタイムラインに流れてきた一般の方のごく普通のツイート。貼られていたURLをクリックした途端、当然のごとくSafariが起動したまではいいのですが、強制的にリダイレクトされ、以下のページに飛ばされました。

 

 

即時の行動が必要です

Macでトロイの木馬ウイルス(e.tre456_worm_osx)が検出されました。

[OK]を押して修復処理を開始。

…閉じる

 

これは自身のMacがウイルスに感染したと思わせて、アプリをインストールさせようとしている業者です。

 

以下が、不吉な文言のダイアログの右下にある「閉じる」リンクを押した後の画面です。

 

 

Appleの公式サイトのheaderに酷似していますね。
これだけでしたら信用してしまう人が居てもおかしくない。

 

でもおかしいのです。URLが
Appleの公式サイトは、どのページに飛んでもアドレスバーがこの様な表示。

 

 

対して、この業者のアドレスバーはこの様な表示。

 

 

Appleじゃないだろコレ。

 

では、正体がわかったとことで、対処法は…




対処法

そのままブラウザを閉じてください。

ダイアログの「閉じる」リンクを押しちゃっても、その後ブラウザを閉じちゃってください。

 

以上。

 

もう数十年この手の茶番に出くわしてきましたが、今でも一瞬焦りますね。

 

Webディレクターという職業柄、非常に不愉快極まりない

 

今回はダイアログの背景がAppleっぽいし、この春MacBookを買ったばかりの学生さんとかは特に焦るかも。

 

「今すぐスキャン」は押さずに、気をつけてください。

 

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